2012-01-28

Les Masques『brasilian sound』(1969)


今日は私が所有している数少ないCDのなかでもっともクールなナンバーと言ってもよい素晴らしいアルバムをご紹介。その名も、レ・マスクによる『ブラジリアン・サウンド』(69年発表)であります。レ・マスクというグループ名の通り、メンバーの名前を伏せて(マスク=覆面をかぶって)録音されたナンバーは、フランス語によるブラジル音楽でありました。

Alice HERALDのライナーによると、むかしむかし、ブラジル音楽に熱中する友人たちが一晩中大好きな音楽について語り明かしたところ、アメリカではブラジル音楽を英語で歌って広まっているのに、フランスではそんなことないよね、パリでブラジル音楽をやってもぜんぜんおかしくないよ、じゃあやっちゃおうか!

という彼らは実はプロのミュージシャンで、そのうちの一人がレコーディングスタジオを持っていたので、作曲家、シンガーである各人がそれぞれの持ち場を担当し、レ・マスクは誕生することになった。

彼らは運良くパリに来ていた3人の若きブラジル人、トリオ・カマラに遭うことができ、本場ブラジルの音を教わり、アルバムに生かすことができた。

マスクというグループ名は、カーニバルの雰囲気を感じることもできるけれども、彼らは謙遜して、覆面をかぶり名前を伏せたのかも?と書かれてあります。




かくして誕生したフレンチ・ボサノバでありますが、フランス語の響きはブラジル音楽との相性もばっちりで、全曲オリジナル、捨て曲ナシ!

私はフレンチ・ポップも好きですが、ソフト・ロックも大好きなので、美しいメロディーとコーラスワークにもうっとりしてしまいます。ブラジル音楽というよりは、お洒落なラウンジ系に近いような感じもします。

それにしても69年はロックシーンにとっても重要な年ではありましたが、友人同士が集まって軽いノリでこんなに素晴らしいアルバムを誕生させたという奇跡もまた、別の場所で起きていたのですから感慨深いものがあります。

私の無人島アルバム。これだけはなかなか揺るぎません。


2 件のコメント :

  1. これレコードで持ってました!なつかしい〜
    売らなきゃよかったと後悔しております(笑)

    返信削除
    返信
    1. これ、レコードで持ってたら個人的にオシャレ度up(笑)
      廃盤になってるけど中古はよく見かけるんだよね
      紙ジャケで再発して欲しいな〜

      削除

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...